大気汚染抑えるフィルター韓国トップ企業ナノが急成長
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https://news.yahoo.co.jp/articles/5fd964906e178c486b881fb9c0ceccd9248ea0cf大気汚染抑えるフィルター韓国トップ企業ナノが急成長
大気汚染を起こす主原因で、超微細粉塵の原因物質である窒素酸化物を除去するためには、脱窒触媒フィルターが必ず必要だ。発電所や製鉄所、石油化学会社、ごみ焼却場など、汚染された空気を吐き出す全ての工場に、必ず設置しなければならない製品だ。

慶尚北道尚州市の本社工場で、脱窒触媒フィルターの試作品を見るナノのシン·ドンウ会長(ナノ提供)
コスダック市場(店頭市場)の上場会社「ナノ」は、韓国内の脱窒触媒フィルター市場の70%以上を占めているトップメーカーだ。大型船舶用市場では、世界トップクラスだ。世界5大脱窒触媒フィルターメーカーに仲間入りした同社は現在、日本や欧州などの先進国だけでなく、中国、インド、ベトナム、台湾の12か国にフィルターを輸出している。ナノは最近、炭素中立時代を狙って「無炭素」燃料のアンモニア事業にも参入した。
○設計能力
脱窒触媒フィルターの核心競争力は、設計技術だ。脱窒性能を高めるためには、フィルター内に穴が多く、ガスに触れる面積が広くなければならない。だからといって、穴さえ多ければ壁が薄くなるため、耐久性も高めなければならない。摂氏450~500度高温の排気ガスが早い速度でぶつかっても穴が損傷してはならない。
ナノが誇る液化天然ガス(LNG)発電所や大型船舶エンジン用蜂の巣状脱窒触媒フィルターは、これを全て満たす製品だ。横15センチ、縦15センチの面積に直径1ミリ未満の穴が5000個も空いている。排気ガスにアンモニアを吹きかけながらこのフィルターを通すと、窒素酸化物がフィルター内の触媒物質と反応し、人体に無害な窒素に変換される。シン·ドンウ・ナノ会長は「穴は多いが耐久性に優れたフィルターは世界どこにもない」と強調した。
ナノが2005年、脱窒触媒フィルターを国内に供給する前までは、韓国市場の90%はドイツのBASFや日本の三菱日立(MHPS)が占めていた。戦勢が逆転し始めたのは2010年からだ。 現在、ナノ製品は国内の大部分発電所に使われており、ポスコをはじめ、現代製鉄、エスオイル、SKエネルギーなどに広範囲に供給されている。現代重工業の船舶エンジンにもほとんどナノのフィルターが装着されている。ナノは、フィンランド、バジラなどグローバル船舶エンジン製造会社にも納品している。
○大学教授から創業家に変身
1999年、従業員4人で始めたナノは、創業初期は年間売り上げ2000万ウォン(約194万円)に過ぎなかったが、今は450人あまりが働く売り上げ年1000億ウォン(約97億円)台の世界的な強小企業に成長した。ナノ売り上げの40%は発電所用フィルター、40%は鉄鋼·精油·焼却炉会社用フィルター、残りの20%は船舶用フィルターから出る。大気汚染に対する世界的な規制が強化され、ナノの売上は毎年急増している。米国市場調査機関Fact.MRによると、世界脱窒触媒フィルター市場は、昨年の2兆2000億ウォン(約2136億円)から2030年には4兆8000億ウォン(約4660億円)規模と年平均8.6%拡大する見通しだ。
創業主のシン会長は、元々将来が嘱望される教授だった。漢陽(ハンヤン)大学工学部やKAIST卒業後、ドイツ·マックスプランク研究所の研究員や英ケンブリッジ大学の博士課程を経て、1995年から国立慶尚大学教授として在職した。材料工学分野で世界的な論文約100本を発表した。韓国工学技術分野の最高権威団体である韓国工学翰林院に今年加入した21人の産業界会員の中で唯一、中小メーカーのオーナーでもある。シン会長は「就職難の弟子たちに直接雇用を提供するという考えで創業に飛び込んだ」と述べた。
○新事業への挑戦
ナノは、今年上半期からは脱窒触媒に必要なアンモニアを供給する。インドネシアから直接アンモニアを調達したためだ。導入予想量は、国内の年間脱窒触媒物量(12万トン)の8%である1万トンだ。ナノは2024年までにこれを10万トンに拡大する計画だ。アンモニアは、脱質触媒段階だけでなく、発電燃料にも使われる。
シン会長は「脱窒触媒に必要な原料(二酸化チタン)からフィルター、設備、アンモニアまでナノが一度に供給できるシステムを備えた」とし「韓国のアンモニア供給が不足する時期が来る可能性が高いだけに需要は十分だ」と述べた。

